19世紀　サン・ルイ　金彩が美しい花器

１９世紀後期　サン・ルイの金彩が美しいフラワー・ベースです。
サン・ルイ独特のゴールドをたっぷりと贅沢に使って描かれた図柄は、華やかなのにとてもシック。落ち着いた気品のあるオールドゴールドの所為でしょうか。
盛り上がりのあるゴールドは、職人(絵付師)の筆のタッチや息使いまで感じさせてくれます。
ガーランドスタイルの絵柄は、華やかなこの時代の息吹を感じますね。
画像では分かりにくいのですが、全体は緩やかなカーブで１０面体に面取りしてあります。緩やかに丸みを帯びたその肢体はまるで貴婦人の様。
その柔らかさがガラスの冷たさを感じさせず、トロンとしたいい味を出しています。
それ故、水を入れると光の加減でたゆたうような美しさです。
バカラと並ぶ二大巨頭ですが、優しく優雅な佇まいはサン・ルイに軍配が上がる、と私は思っております。
サイズ　高さ１２．５㎝　口径３．５㎝　底直径４㎝